セキセイインコ・雨の精巣腫瘍発症からお空に渡るまで
我が家のセキセイインコ・雨さんは2023年4月に精巣腫瘍と診断され、2023年12月にお空に渡りました。
やっとその経過をまとめる気持ちになったので、まとめます。必要な方に届きますように。
雨が精巣腫瘍と診断されるまでの経緯はこちらをご覧ください。
2023年4月に精巣腫瘍と診断されはしたものの、通常と何ら変わらぬ日々が続いていました。薬は毎日飲み水に混ぜて与えており、いつの間にか茶色だったお鼻も少し青くなっていました。
最初の異変:匂いが変わった

2023年10月初め、雨の匂いが変わったことに気づきます。明らかに今までとは違う匂い。
どうしてだろうとネットで調べてみても、メスの場合は発情すると匂いが変わるという情報はあったのですが、オスで匂いが変わるという情報は見つけられませんでした。
次の異変:またお鼻が茶色に
匂いが変わったと気づいて少ししてから、鼻がだいぶ茶色くなってきたことにも気づきました。お薬を飲んで、鼻の色は一部青色に戻ってきていたのに。(ここで一つ注意点なのですが、鼻が青くなったとしても精巣腫瘍がなくなるわけではありません)
鼻が青ではなく茶色なのは女性ホルモンの分泌が多いということだと思うので、あまりよろしくない兆候です。
さらに異変が:オスの雨がメス化!
11月に入って、雨が見たことのないポーズをしていることに気づきました。「これ、なんだろう?」と思っていたのですが、ふと「あ!これがしゃちほこポーズか!」と思い当たりました。
しゃちほこポーズとは、セキセイのメスが発情した時にお尻を上げるポーズのことです。
あまりお尻を高く上げていなくて最初はわからなかったのですが、このポーズのときは石のように固まって動きません。目も点目になって、なんだかよくわからない魔法にかけられたかのようになります。しばらくすると、正気に返って、身体をブルブルッとさせて通常運転に戻ります。
もうこれはまさにメス化で、病気が進行しているんだろうなと感じました。素人なのでよくわかりませんが、お腹を触ってみるとお腹のあたりに触るものがあるような感じです。
病院での診断

日付は前後しますが、10月の初めに佐賀の病院に行きました。理由はお薬が切れるため新しいお薬をもらいにです。福岡でもらったお薬と同じお薬、分量を処方してもらいました。
新しい病院でもらったお薬を実際に飲みだしたのが10月末くらいからのため、雨の容体が変わったのが病院が変わったのが原因ではありません。
11月に入って、メス化しているのに気付き、なんだかお腹の腫瘍が大きくなってきているようだったため、11月20日に再び病院に行きました。
そのとき先生に伝えたことは以下のとおりです。
・11月6日くらいに、雨が今までしないポーズをしているのが気になった
・11月8日 このポーズがいわゆるしゃちほこで雨がメス化していることに気付く
・体重が40gで、今までと変わらずだけれど、とても食べ物に必死で常に食べ物を探すようになった
・食べているときはあんなに嫌がっていた背中を触られても、食べるの優先
・今までそんな太って見えなかったけど、最近は太って見える
・飲み水の下にじっとしていることもあって寒いのかと思ってたけど巣作り?
・今までの冬は暖房なしで過ごしていたけれど今は寒そうにしているのでポリカーボネードでケージを囲む覆いを作り、電球で保温している
先生のお話は
・もう手で触っても固い部分がわかる
・進行が速い
・とりあえずお薬増量で様子を見る
・あたたかくして、ストレス与えないように
・そのうに脂肪がついてきている
とのこと。
また、寒そうにしていることについては、女性ホルモンが出てきたら冷え性になるので体感的に寒く感じるのだそうです。
それからの進行はとても速かった
雨はメス化する前は「雨さんダイスキダイスキ」とさえずっていました。でもメス化してからはまったくお話ししなくなりました。背中を触るのを嫌がっていたのに、背中を触ってもOKになる変化もありました。
12月2日と12月4日に私がXにした投稿です。
12/2
セキセイインコの雨さん。たぶんもう時間がたくさんはないと思っている。 昨日から足の強さが少し弱くなった感じがしているので、念のため高い位置にあった止まり木を全部低い位置に変えた。 通院しつつ、様子見です。 雨さんができるだけ痛かったりしんどかったりしませんように。
12/4
いつもはケージから出ると真っ先にウロコさんのケージのご飯を食べに行く雨さん。 今朝はその行動も見られず、食欲もなし。 そのため今まではいつものケージを囲って暖めていたけど、今日からは小さなキャリーに入れて暖めて様子見。
12月3日までは、ケージから出るとウロコインコのケージに真っ先に行きご飯を食べていました。しかし、12月4日はその行動が見られず、食欲がなくなってきたのだろうと。そのため、すぐに小さなキャリーに移し替えて様子をみていました。
その2時間後くらいに、一声鳴いて止まり木から落ちてそのままお空に逝きました。
12/5
雨は昨日12月4日の午前中に息を引き取りました。 精巣腫瘍と診断されてから投薬治療。 7カ月は何の兆候もなし。 この1カ月で急に病状が進行しました。 救いなのは、12月3日まで元気で食欲もあったこと。 Xを通じて雨をかわいがってくださったみなさま、ありがとうございました。
最後に

12月5日の投稿にも書いているように、ギリギリまで食欲も元気もあって、それが一番の救いでした。たぶんですが、苦しい期間は短かったのではないでしょうか。
今振り返ってみても私には手術という選択肢はなかったし、できるだけのことをしたと思っています。2歳と半年という短い生涯だったけど雨と出会えてとても幸せでした。セキセイインコがというより、雨がとてもかわいく、この子の成分は100%「愛情」でできているんじゃないかと思っていました。もう会えないのはとてもさみしいのだけれど、雨がいたからこそ経験できた日々に感謝したいと思います。
雨がお空に逝って3カ月がたって、やっとなんとか雨のことを文章に書けるようになりました。
動物病院の先生が言っていましたが、精巣腫瘍と診断されても何年も兆候が表れない鳥さんもいるそうです。もしあなたの鳥さんが精巣腫瘍と診断されても、長く兆候が出ない可能性もあるという希望を持ちつつ、あなたができる範囲でできることを精一杯してあげてください。